広場の静寂を破ったのは、
「
先頭の、華々しい
「杜愔将軍でありますか。私は、開封府から派遣された呉秉彝です」
開封府というところに、妙に力が篭っている。そんなことが自慢か。杜愔は笑いたくなった。
「遅れて申しわけありません。
呉秉彝は意気込んでいる。将軍に昇って初めての任務だった。しかも、至って楽そうな任務だ。これで、手柄を立てられる。そういう思いが、顔に現れている。
「あの砦にいるのが賊ですな。あれで全部ですか。二百ほどしかいないようですが」
こんな賊に何をしているのか。そういう言い方だった。
「戦は終わった」
杜愔が、静かに言った。